久保建英のプレースタイルの特徴は?得意なプレーと能力を評価解説!

久保建英選手は、幼少期から海外で育成を受け、卓越した戦術理解とドリブルスキルが魅力の選手で、現在レアルソシエダで主力として活躍しています。

海外や日本代表でも活躍している久保選手ですが、どんなプレーが得意で、今までどんな経験をしてきたんだろうと疑問に思う方も少なくないと思います。

そこで今回は、久保建英選手のプレースタイルの特徴や、得意なプレーを分析、プレースタイルを築き上げた経歴について解説し、彼の魅力にも迫っていきます!

この記事でわかること
  • 久保建英のプレースタイルの特徴
  • 久保建英のプレースタイルの課題
  • 久保建英の得意なプレーを分析
  • 久保建英のプレースタイル【能力を短評評価】
  • 久保建英のプレースタイルを築き上げた経歴
目次

久保建英のプレースタイルの特徴

久保建英選手のプレースタイルの特徴は、

  • 優れたドリブル技術
  • 高い戦術理解力
  • 正確なパスと創造性
  • シュートの精度と多様性
  • 守備の貢献
  • 的確な判断力

などがあります。

ポジションと、それぞれの特徴について順番に見ていきましょう!

ポジション

久保建英選手は、主に右ウイングでプレーしていますが、右サイドハーフやトップ下でのプレー経験もありユーティリティ性が際立ちます。

レアル・ソシエダでは4-3-3を採用していて、白色の場所が久保選手がプレーするポジションです。

優れたドリブル技術

久保建英選手のドリブル技術は、単なるテクニックの高さに留まらず、相手守備を読み取る知性とタイミングを操る独自性にあります。

彼は狭いスペースでもボールを自在に操り、相手の重心の変化や守備陣形の隙を瞬時に見抜いて突破を図ります。

これには、ラ・マシアで培われた細かいタッチとラ・リーガで磨かれたスピード感が融合しており、相手DFを惹きつけつつ、自らが進むべきルートを正確に計算しています。

その結果、久保選手のドリブルは相手を翻弄するだけでなく、チームの攻撃を活性化し、味方選手にスペースを生み出す戦術的な武器として機能しています。

高い戦術理解力

久保建英選手の戦術理解力は、幅広いポジションでの柔軟な対応力と、ゲームの流れを的確に読み取る能力に表れています。

彼は攻撃的MFやウイングとしてプレーする際、相手ディフェンスラインを的確に分析し、いつ仕掛けるべきか、いつボールをキープして時間を作るべきかを判断します。

さらに、守備時にはハードワークを厭わず、プレスのタイミングやポジショニングの精度が非常に高く、単なる攻撃的選手ではなく、守備でも貢献できる「チームを支える選手」としての完成度を持っています。

この戦術的な鋭さは、ラ・リーガでの経験から得たものであり、彼のプレーは、個の能力とチーム戦術の融合によって最大限に活かされています。

創造性と視野の広さ

久保建英選手の創造性と視野の広さは、単なるプレーの巧みさを超えた「ゲームメイク能力」に直結しています。

彼はピッチ全体を把握し、相手守備網のほころびを見逃さずに、味方選手に対して最適なパスや動きを提供します。

この特質は、スルーパスやワンタッチプレーの場面で特に顕著であり、相手にとって予測不可能なプレーを連続して実現します。

また、久保選手は個人技とチームプレーのバランスを絶妙に保ち、味方選手との連携を重視しながら、自身のクリエイティブな発想を実際の試合で表現しています。

この視野と創造性は、久保選手が攻撃の要として機能する最大の武器であり、特にラ・リーガでの活躍において際立つ要素となっています。

シュートの精度と多様性

久保建英選手のシュートは、精度の高さと状況に応じた多様な打ち方が特徴です。

彼はエリア外からの正確なミドルシュートから、ゴール前での冷静なフィニッシュまで幅広いスキルを持ち、両足を自在に使えるため、相手GKにとって予測が難しい選手です。

また、シュートを放つタイミングが非常に優れており、相手DFの間合いを崩し、シュートコースを確保する能力に長けています。

特に、ゴールへの執着心とプレーの中で自然にシュートに持ち込む流れが彼の特徴であり、単なるクリエイターに留まらず、自身でゴールを決めるストライカーとしての一面を持つ点が、久保選手の特別な存在感を際立たせています。

守備の貢献

久保建英選手は、攻撃だけでなく守備においても大きな影響を与える選手となっています。

彼は体格で圧倒するタイプではありませんが、相手との接触を恐れない精神力と、接触の中で優位性を保つ巧みな身体の使い方を持っています。

また、守備時には相手のビルドアップを阻むプレスやインターセプトを的確に行い、攻撃の起点を潰す働きも評価されています。

このように、久保選手は攻守においてバランスの取れたプレースタイルを確立しており、その献身的な守備がチーム全体の安定性に貢献している点が、単なる攻撃的選手との差別化を生んでいます。

的確な判断力

久保建英選手の強みは、状況を瞬時に把握し、最適なプレーを選択する判断力にあります。

卓越したドリブルや高いパス精度を備えながらも、味方を最大限に活かすプレー選択が特徴です。

単に自分で突破を図るのではなく、味方がより良いポジションにいると判断すれば迷わずパスを選ぶ柔軟性を持っています。

さらに、自分がボールを持っていない状況でも、裏のスペースへの走り込みやハーフスペースでのボール受けなど、試合展開を先読みした動きを見せます。

一手先どころか数手先を読む洞察力があり、それが彼のプレーを一層効率的で洗練されたものにしています。

久保建英のプレースタイルの課題

久保建英選手は多くの強みを持つ選手ですが、いくつかの課題も挙げられます

以下に、特に改善が期待される点を解説します。

フィジカルの強化

身体のバランスや耐久力は高いものの、対戦相手がフィジカルの強いリーグや選手になると、ボールをキープする際に苦戦する場面が見られます。

特に空中戦や接触プレーでの対応力をさらに向上させる必要があります。

継続的なインパクト

試合中に輝きを放つ場面は多いものの、90分間を通じて一貫した影響力を発揮することが課題です。

特に強豪相手の試合や厳しい局面で、長時間にわたりパフォーマンスを維持することが鍵となります。

久保建英の得意なプレーを分析

久保建英選手の得意なプレーといえば「ドリブル」をイメージする方が多いのではないでしょうか。

そこで、久保選手の最も得意とするドリブルについて分析していきます。

「軸足」ドリブル

久保建英選手のドリブルの特徴は「ボールは蹴らず、軸足で押し出す」ということ。

順を追って説明すると、

  • 軸足は踏み込んで強く地面を蹴る
  • 蹴る力を利用し体全体を押し出す
  • 蹴り足は、膝から下を脱力させる

つまり、軸足で生み出した力(=スピード)を利用すると「体全体が動く→蹴り足が動く→ボールが動く」という順に力が伝わります。

この時、蹴り足の膝から下を脱力させることでボールに対して柔らかいタッチが可能になります。

これは、ボールと蹴り足の接地時間が長くなることを意味します。

「接地時間が長い=ボールが体から離れない」と言えるため、相手からボールを奪われにくいです。

久保選手のドリブルはボールが足に吸い付いていると表現されることが多いですが、それは軸足ドリブルを駆使しているからと言えるでしょう。

軸足ドリブルのテクニック

次に、軸足ドリブルのテクニックについて解説します。

テクニックは、以下の3つ。

  • 反発させないトラップ
  • インサイド・足裏ドリブル
  • ドリブルを仕掛けるタイミング

について、順番に解説していきます。

反発させないトラップ 

久保建英選手は、トラップをする時に軽くジャンプしてボールの上部に足を当てています

ボールの中心部より下に当てると浮き、中心部に当てると反発して体から離れます。

中心部より上に当てることで足元でしっかり止めることが可能になり、また、軽くジャンプすることでトラップした足が着地するのと同時に軸足ドリブルの一歩目をスムーズに出すことが可能です。

インサイド・足裏ドリブル

久保建英選手は、蹴り足のボールタッチを基本的にインサイドか足裏で行っています。

これは、相手選手との間に軸足一歩分のスペースを確保するためです。

つまり、ボールを奪おうと足を出してきても、軸足一歩分スペースがあることでボールを奪われにくいというメリットがあります。

ドリブルを仕掛けるタイミング

ドリブルを仕掛けるタイミングも秀逸で、

  • DFが足を出してきた時
  • DFの両足の踵が着いた時
  • 片足に重心が乗った時

が、主にドリブルを仕掛けるタイミングです。

前述した、軸足一歩分のスペースがあることで、相手を観察しタイミングを見極めることができます。

以上のことから、久保建英選手のドリブルが世界に通用する理由であり、最も得意なプレーであると言えるのではないでしょうか。

久保建英のプレースタイル【能力を短評評価】

久保建英:10の能力に対する短評評価と採点

❶ドリブル『92

久保選手のドリブルは一流で、特に狭いスペースでの細かいタッチやスピードの変化で相手を抜き去る技術が際立っています。

瞬時の判断力と駆け引きの巧さが武器です。

❷スピード『85点』

トップスピードは平均以上ですが、俊敏性や加速力が非常に優れており、これが彼のドリブルやポジショニングでの優位性を引き立てています。

❸パス『90点』

視野の広さと正確なパスセンスが特徴です。

決定的な場面でのラストパスや、ビルドアップでの正確なボール配給がチームに大きな貢献をもたらします。

❹テクニック『95点』

ボールタッチの繊細さやトリッキーなプレーの正確性は世界トップクラス。

状況を問わず安定した技術を発揮し、相手を翻弄します。

❺フィジカル『75点』

身長や体格では不利ですが、低重心を活かしたキープ力と相手の当たりに負けないバランスが光ります。

ただし、競り合いの場面では改善の余地があります。

❻攻撃力『88点』

得点力は高く、特にゴール前での落ち着きや左足の正確なシュートが武器です。

ゴール数の増加でさらに評価が高まる可能性があります。

❼守備力『80点』

前線からのプレスやボール奪取には積極的で、守備への意識が高い選手です。

ポジショニングやカバーリングも洗練されつつあります。

❽空中戦『65点』

空中戦は身長の面で苦戦することが多いですが、タイミングや集中力で一部を補っています。

この分野は求められる役割に限定的です。

❾サッカーIQ『95点』

戦術理解度が非常に高く、状況判断力も抜群です。

相手の動きを読む力やスペースの使い方は、若手選手の中でも特筆すべきものです。

メンタル『93点』

プレッシャーのかかる場面でも冷静で、逆境を乗り越える強い精神力があります。

ピッチ上での自信に満ちたプレーが、チームの士気を高めています。

久保建英のプレースタイルを築き上げた経歴

久保建英選手がこれまで所属してきたチームは、彼のプレースタイルや戦術的理解、メンタリティに大きな影響を与えています。

主な所属チームは、

  • FCバルセロナ(カンテラ時代)
  • FC東京(日本復帰)
  • 横浜F・マリノス(レンタル移籍)
  • レアル・マドリード(マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェにレンタル移籍)
  • レアル・ソシエダ(現在)

などがあります。

それぞれのチームがプレースタイルに与えた影響を見ていきましょう!

久保建英のプロフィール

名前久保建英(くぼ たけふさ)
生年月日2001年6月4日
身長/体重173cm/63kg
国籍日本
所属チームレアル・ソシエダ
ポジションMF、WG
背番号14(🇪🇸)、20(🇯🇵)
利き足左足
                 ※2024/12/1時点

FCバルセロナ(カンテラ時代)

小学3年生から川崎フロンターレの下部組織に所属していましたが、10歳の時に日本人初となるFCバルセロナのカンテラ入団テストに合格

久保選手は10歳でFCバルセロナの下部組織「ラ・マシア」に入団し、ここでのプレーが彼の基礎を築きました。

バルセロナでは、短いパス回しを基盤としたポゼッションサッカー、空間認識、そしてクイックな意思決定能力が徹底的に鍛えられ、この期間で培ったテクニックやプレービジョンが、彼の現在のプレースタイルに色濃く反映されています。

FC東京(日本復帰)

FIFAの規定違反によりバルセロナを離れることになった久保選手は日本に戻り、FC東京のユースとトップチームでプレーしました。

FIFAの規定に基づき、FCバルセロナは18歳未満の外国人選手に関する規則違反で制裁を受け、それに伴い彼は公式戦でのプレーが認められなくなりました。この状況により、彼はチームを離れることを決断し、日本への帰国を選びました。

この時期は、走力や守備の意識といった日本サッカーの特徴を吸収し、フィジカル面での課題を克服するための重要な時間だったといえます。

また、プロの舞台での実戦経験を積み、若くして試合で結果を出すプレッシャーへの耐性を身につけました。

J1リーグ
試合数得点アシスト
2018-191343
2017-18400
2016-17200

横浜F・マリノス(レンタル移籍)

横浜F・マリノスでは攻撃的なサッカーを展開するアンジェ・ポステコグルー監督の下でプレーし、より自由度の高い攻撃参加や前線でのクリエイティブな役割を学びました。

この経験により、久保選手のドリブルやシュート、そしてゴール前での決定力が向上したと考えられます。

契約期限やプロとしての活躍もあり、世界最高峰のビッグクラブであるレアル・マドリードへ移籍が決まります。

J1リーグ
試合数得点アシスト
2018510

レアル・マドリード(マジョルカ→ビジャレアル→ヘタフェにレンタル移籍)

レアル・マドリードに移籍後、外国人枠の関係で、リーグ戦への登録ができず複数のクラブ(マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェ)へレンタル移籍しました。

この期間、ラ・リーガという高いレベルのリーグでプレーすることで、ディフェンス面での貢献やフィジカルコンタクトへの対応力が向上しました。

短期間での移籍を繰り返し、そのたびに周りの選手や監督の戦術プランに対応しなければいけない状況で、戦術的柔軟性を身につけ、多様なポジションでのプレーを可能にしました。

マジョルカではチームの中心としてプレーし、困難な状況でもメンタリティを強化

ビジャレアルでは、ウナイ・エメリ監督の下で戦術的な規律と守備の重要性を学びました。

さらにヘタフェでは、身体を張った守備やより泥臭いプレーも求められました。

ヘタフェからマジョルカに再び移籍しましたが、約1年プレーし現在所属しているレアル・ソシエダへ移籍します。

レアル・マドリード
試合数得点アシスト
2019-20210
マジョルカ
試合数得点アシスト
2021-222810
2019-203544
ビジャレアル
試合数得点アシスト
2020-211300
ヘタフェ
試合数得点アシスト
2020-211811

レアル・ソシエダ(現在)

レアル・ソシエダへの移籍後、久保選手は出場機会を増やすだけでなく、得点数も着実に伸ばし、過去数年の低迷を一掃するような見事な成績を残しました。

リーグ戦では9ゴール4アシストを記録し、チームを10年ぶりとなるUEFAチャンピオンズリーグ出場へと導く原動力となりました。

2023年9月には、ラ・リーガのトップ選手たちを抑え、日本人初となる月間最優秀選手に選ばれる快挙を達成しました。

ソシエダでの活躍は、久保選手の成熟ぶりを示しており、攻撃の中心としてチームを引っ張るだけでなく、周囲の選手を活かし、試合を支配する力がついてきたと思います。

ラ・リーガ
試合数得点アシスト
2024-25
(12月13日時)
1632
2023-243074
2022-233594

まとめ

久保建英選手は、現在ラ・リーガに所属するレアル・ソシエダでプレーしています。

プレースタイルの特徴として、

  • 優れたドリブル技術
  • 高い戦術理解力
  • 正確なパスと創造性
  • シュートの精度と多様性
  • フィジカルと守備の貢献

などがあり、2026年に行われる北中米ワールドカップでは、間違いなく日本代表の中心選手としての活躍が期待されています。

様々なビッグクラブが久保選手の獲得に動いているという話もあり、今後の久保選手の動向からも目が離せませんね。

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