2024年7月に行われたパリ五輪、1次リーグD組イスラエルとの第3戦で佐藤恵允(さとう けいん)選手のアシストから得点が生まれ、3連勝で1次リーグ首位突破を決め注目を集めました。
その一方で準々決勝のスペイン戦、この試合で結果を残せなかった彼にたいしてネット上では「佐藤恵允って上手いの?」「佐藤恵允ってどこがすごいの?」といった声が。
そこで今回は「佐藤恵允選手のプレースタイルの特徴を、経歴と5つの視点から評価・解説」していきたいと思います。
- 佐藤恵允の経歴
- 佐藤恵允のプレースタイル評価・解説
佐藤恵允の経歴
- 名前:佐藤 恵允(さとう けいん)
※本名:佐藤 ロペス 恵允 - 生年月日:2001年7月11日(23歳)
- 出身地:東京都世田谷区
- 身長:178cm
- 体重:75kg
- 背番号:23(ヴェルダー・ブレーメン U-23)
- 利き足:右足
佐藤恵允の経歴は以下の通りです。
・5歳から兄の影響でサッカーを始める。
・小学校卒業までバディ世田谷SCでプレー。
・FC東京所属の岡哲平(おか てっぺい)選手と元チームメイト。
・ESAは元日本代表DFの遠藤雅大(えんどう まさひろ)さん主宰。(1994年8試合に出場)
・息子は横浜FC・遠藤雅己(えんどう まさき)選手。
・監督の教えることが興味深いという理由で決めた。
・全国高校サッカー選手権大会に出場する強豪校。
・3年生:背番号10を背負う
・明治大学サッカー部との練習試合を評価され、明治大学サッカー部へのスポーツ推薦を得る。
・入学当初は緊張から実力をだせず。
・朝4時半起床で練習に励み、めきめき上達。
・2年生、開幕スタメンで出場した試合でゴール。
・10月、AFC U-23アジアカップ2022予選で代表初選出。
・10月26日、U-22カンボジア代表戦で国際大会デビュー。
・3年生、背番号10を背負い関東リーグ優勝、ベストイレブンに輝く。
・関東大学選抜に選出。
・中国・杭州で行われたアジア大会に出場。
・明大で4年間プレーしたい葛藤もあったが、7月に退部。
・8月にヴェルダー・ブレーメン U-23に所属。
・AFC U-23アジアカップ兼パリ五輪予選では全試合に出場し優勝。
・パリ五輪1次リーグでアシストを記録、首位突破で準々決勝へ。
・準々決勝でスペイン代表に3-0で敗戦。
・19試合1得点
続いて佐藤恵允のプレースタイルを評価・解説します。
佐藤恵允のプレースタイル「評価・解説」
佐藤恵允選手の主戦場は左サイド、センターフォワードとしてもプレーしています。
プレーの特徴として、
- 身体能力を活かしたドリブル
- 両足で強烈なシュートが打てる
- 攻守にわたる運動量
などがあります。
今回は、「テクニック、フィジカル、サッカーIQ、メンタル、期待値」の5項目について、独自の視点で5段階評価・解説していきます。
テクニック
評価は「3」としました。
佐藤恵允選手は推進力があって強引にシュートにいける、がっしりとした体格のわりに切り返しも速く、いい意味で日本人らしくないドリブルをするなという印象。
左サイドから内に切り込んでのシュートが得意で足の振り抜きが速く強烈、利き足はもちろん左足でも”豪快なシュート”が打てるのも特徴ですが、仕掛けがやや単調。
2022年6月、U-21日本代表として出場したAFC U-23アジアカップのオーストラリア戦、ペナルティーエリア内で相手のクリアボールを奪うと右足で切り返し、すぐに左足を振り抜き豪快なシュートを決めています。
2023年11月には、U-22アルゼンチン代表との国際親善試合でも縦パスを受けるとカットインから右足を振り抜き強烈な”ミドルシュート”をゴール左隅に叩き込んでいます。
まだ荒削りなところもあり繊細なボールコントロールと緩急を身につければ日本屈指のドリブラーになれる選手だと感じました。
パス精度やパリ五輪でのパフォーマンスから課題も多く、これからの成長に期待という意味で評価「3」としました。
フィジカル
フィジカルの強さは文句なしの「5」と評価しました。
佐藤恵允選手は父親がコロンビア人、母親が日本人のハーフでフィジカル面において持って生まれた才能があります。
また、学生時代から筋トレに力を入れており身長178cm、体重75kgと筋肉質な体格をしています。
多少の接触ではボールを失わない強さがあり、がっしりした体格からは想像できないほど動きが軽いのも特徴。
スピードやアジリティに優れ、身体能力の高さは努力だけでは身につけられない天性の才能だと思います。
攻守にわたって走り続けるスタミナもあり、フィジカルの強さは文句なしと言えるでしょう。
サッカーIQ
サッカーIQの評価は「3」としました。
佐藤恵允選手は、オープンな展開では推進力やスピードを活かして存在感を発揮しますが、狭いスペースでの判断力や組織的な連携においてはまだ課題を残しています。
パリ五輪のイスラエル戦でも、DFラインと連携してチャンスを創出するプレーや1対1の場面で決定機を演出するシーンはほとんどありませんでした。
しかし、試合後のインタビューで「1対1で抜き切らないと自分の存在価値を示せない」とコメントし、自身の課題をしっかりと認識していることから、今後の成長に期待できますね。
自身の弱点を理解し課題を明確にできている点は素晴らしいですが、現状の評価は「3」としました。
メンタル
メンタル面での評価は「5」としました。
佐藤恵允選手のパリ五輪でのプレーに対して批判的な評価も多々ありましたが、彼自身「代表メンバーの中で自分が一番下手くそ」と語っています。
自身を「チームで一番下手」と表現するのは、単なる謙遜ではなく、プロとしての強い覚悟と向上心からくるものでしょう。
批判的な評価を受けても、それを成長の糧として受け止め、どんな困難も乗り越えようとする精神力は、彼のメンタルの強さを示しています。
また、大学時代には朝4時半からハードな練習をこなすなど、どんな過酷な状況にも前向きに取り組む姿勢も印象的です。
厳しい競争の中で己の成長を目指し、常に自分と向き合い続ける彼の姿勢は、今後の活躍につながる強力な原動力となるでしょう。
期待値
今までの評価を踏まえて期待値は「5」としました。
佐藤恵允選手は、特にフィジカルと強い精神力が素晴らしく努力だけでは得られない天性の才能や意思力を持ち合わせています。
推進力がありスピードと力強さのあるドリブル、両足からの強烈なシュート、攻守にわたる運動量など身体能力の高さを活かしたプレースタイルは彼の魅力であり大きな武器です。
年齢やキャリアの段階を考えると、今後さらに経験を積むことで強みをより効果的に発揮するプレーヤーに成長できると予想されます。
将来の日本代表としてチームに貢献し、個人としても大きく飛躍する可能性があるため、期待値「5」に値すると判断しました。
現時点で課題もありますが、それを上回る可能性と将来性を見込んでの評価とします。
まとめ
佐藤恵允選手は、東京都世田谷区出身のプロサッカー選手で、現在はドイツ・ブンデスリーガのヴェルダー・ブレーメン U-23に所属。
推進力がありスピードと力強さのあるドリブル、両足からの強烈なシュート、攻守にわたる運動量など身体能力の高さが魅力のFWです。
今回は独自の視点で佐藤選手を評価させていただきましたが、将来がほんとに楽しみで”期待に満ちあふれた選手”です。
大学からJリーグを経由せず海外挑戦、まだトップチームでの出場機会はありませんが着実に結果を残しています。
今後の”佐藤恵允選手の活躍”から目が離せませんね。
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