2024年7月から開催されたパリ五輪、U-23日本代表の背番号10を背負ったのが斉藤光毅(さいとう こうき)選手。
パリ世代屈指のドリブラーとして注目を集め、現在はイングランド2部のQPR(クイーンズパーク・レンジャーズ)でプレーし、その特徴的なドリブルでファンを魅了しています。
そこで今回は「斉藤光毅選手のプレースタイルの特徴、独自の視点でプレースタイルを評価・解説」していこうと思います!
- 斉藤光毅のプレースタイルの特徴
- 斉藤光毅のプレースタイル【評価・解説】
- 斉藤光毅のポジション
- 斉藤光毅のプレースタイルに怪我の影響はある?
斉藤光毅のプレースタイルの特徴
斉藤光毅選手のプレースタイルの特徴は、
- 切れ味抜群のドリブル
- 緩急の付け方の巧みさ
- 俊足を活かした縦への突破力
- 観客を魅了するプレー
などがあります。
それぞれ解説していきます。
切れ味抜群のドリブル
斉藤光毅選手のドリブルの最大の特徴は、その細かいタッチとステップワークです。
特にタッチの感覚は繊細で、ボールを足元から離しすぎないため、どの瞬間でも次のプレーに繋げられる利点があります。
右、左、中央どの位置からでも相手を抜き去れるため、相手守備陣にとっては脅威です。
特定のパターンに依存しないドリブル技術が、試合の流れを一変させるカギとなります。
緩急の付け方の巧みさ
斉藤光毅選手のドリブルには、加速と減速を繰り返す緩急をつける巧さが特徴です。
一瞬の加速で相手を置き去りにし、次の瞬間には減速して相手のタイミングを狂わせます。
瞬時に進行方向を切り替えるアジリティ能力も高いです。
これにより、相手が足を止める瞬間を逃さずに攻撃の起点を作り出します。
俊足を活かした縦への突破力
斉藤光毅選手は俊足を活かしてタッチライン際から中央に切り込む縦の突破が得意です。
このスピードによる仕掛けは、守備ラインの裏を狙う際に効果的で、相手の大型ディフェンダーを振り切るシーンが頻繁に見られます。
また、小柄であることを逆手に取り、低重心のドリブルは大型ディフェンダーの動きに対応できる柔軟性を発揮します。
スピードと敏捷性を組み合わせたプレーは、守備側にとって厄介です。
観客を魅了するプレー
斉藤光毅選手のプレースタイルはチームに貢献するだけでなく、観客を魅了します。
試合中、リスクを恐れずにドリブル突破を試みる姿勢は、観客に興奮を与えるだけでなく、チームの士気を高めるでしょう。
斉藤光毅のプレースタイル【評価・解説】
斉藤光毅選手のプレースタイルを独自に評価していきます。
テクニック
斉藤光毅選手のテクニックの評価は『4』としました。
積極的な仕掛け、スピードとアジリティを活かし細かいタッチで相手を翻弄するドリブルが特徴的です。
縦に抜け出す動きだけでなく、内側に切り込む動きも得意で守備陣のバランスを崩す動きを常に見せています。
また、オフザボールの動きにも優れており、単にボールを持った状態でのテクニックに限らず、適切なポジショニングやスペースの使い方で攻撃にリズムをもたらします。
一方で、今季の14試合0ゴール2アシスト(11月15日時点)というスタッツは、プレーの成果が数字に結びついていない点を示しています。
ドリブルや仕掛けでチャンスを生み出すものの、自らフィニッシュに絡む場面が限られている点は今後の課題と言えるでしょう。
とはいえ、この数字が必ずしも「テクニック」の欠如を意味するわけではありません。
むしろ、相手ディフェンスの警戒を引きつける役割や、試合全体の攻撃リズムを作る仕事が見えにくい形で影響を与えている可能性があります。
これらの「縁の下の力持ち」的なプレーがスタッツに反映されにくい点を考慮すれば、単なる数字以上の価値を斉藤選手は持っていると言えるのではないでしょうか。
仕掛ける力や細かい技術の高さが十分に試合で発揮されていますが、スタッツが示す通り、ゴールやアシストといった直接的な貢献に課題が残るため、テクニックの評価は『4』としました。
フィジカル
フィジカルの評価は『3』としました。
斉藤光毅選手は、身長170cm・体重61kgとプロサッカー選手としては小柄な体格です。
空中戦や激しい接触プレーで苦戦する場面が見られますが、小柄な体格は、フィジカル的に必ずしも不利とは言えず、実際にはアジリティやポジショニングの巧さでその弱点を補っています。
体重61kgという軽さは、スピードや素早いターンを支える要因にもなっており、フィジカルとテクニックを組み合わせたプレーを可能にしています。
とはいえ、世界で戦うには多少の接触ではバランスを崩さないフィジカルは最低限欲しいです。
接触を避けるポジショニングの巧さや、瞬間的な判断力で相手をかわすスキルでカバーしていますが、相手ディフェンダーとの競り合いやボールキープ時の安定感に課題があると判断し評価は『3』としました。
守備意識とディフェンス力
守備意識とディフェンス力の評価は『3』としました。
積極的に前からプレスを仕掛ける動きが光る一方、持久力と純粋なディフェンス技術に課題が見られます。
守備意識自体は高く、攻撃から守備への切り替えも速いため、前線からのプレッシングや相手ボールへの寄せで効果的なプレーを見せる場面が多いです。
特にスピードを活かした寄せは相手にプレッシャーを与える力があり、攻撃の起点を潰すことが可能です。
しかし、体格によるフィジカル面の差や、90分間走り切るスタミナの持続力が課題となっており、守備全般の信頼性にはまだ向上の余地があります。
直接的な1対1の競り合いよりも、インターセプトや相手のパスコースを消す動きを習得できれば、ボール奪取という結果に直結しない場面でも、相手の攻撃を遅らせたり、攻撃の流れを断ち切る役割を果たせるのではないでしょうか。
ディフェンダーとの競り合いやゴール前の混戦では、どうしても分が悪くなることがありますし、スタミナ面の課題も考慮し評価は『3』としました。
サッカーIQ
サッカーIQの評価は『5』としました。
サッカーIQの高さはピッチ上だけでなく、ピッチ外での戦略的な行動にも表れています。
日本から欧州への挑戦は、言語や文化の壁、そしてチーム内での競争という多くの困難を伴いますが、斉藤選手はそのすべてに冷静に向き合い「自らの立場を作る」ために努力しています。
特に注目すべきは、自らの得意とする「パスからの抜け出し」というプレースタイルを一時的に封印し「1対1の仕掛け」を優先した点です。
この選択は、自分をチームに認識させるための最速の手段として考え抜かれたものです。
チームメイトに自身の強みを伝えつつ、信頼を得るプロセスを逆算して行動する姿勢は、単なる技術だけでなく知性が備わった選手ならではのものと言えるのではないでしょうか。
プレスをかける際も、相手の強さを考慮した「はがされないための位置取り」や「チャンスを作るための動き」を瞬時に判断することができます。
これにより、個人の技術を最大限に発揮しつつ、チーム全体のパフォーマンスを向上させることが可能です。
これらのことからサッカーIQの評価は『5』としました。
期待値
これまでの評価から期待値は『5』としました。
高い技術とサッカーIQを兼ね備え、欧州挑戦時に直面した言語や文化の壁を乗り越え、自らの強みを効果的にアピールする姿勢は、目標達成に向けた逆算思考と状況判断能力の高さを示しています。
得意な「抜け出し」を封印し、1対1の仕掛けを選択して信頼を得る行動は、環境に応じた適応力の表れです。
また、戦術理解と「個の力」の重要性を実感し、どちらの要素もバランス良く発揮できる点が斉藤選手の強みだと思います。
オランダで培った経験は、今後、欧州トップリーグや日本代表で活躍するための貴重な糧となるでしょう。
課題としては、スタミナやフィジカルの持続力が挙げられますが、これらは改善可能な要素であり、成長の余地があります。
90分間安定したプレーが可能になれば、さらに評価が高まることは間違いありません。
高い技術と知性を武器に、世界の舞台で輝く日が訪れることを期待しています。
斉藤光毅のポジション
斉藤光毅選手は直近の試合(2024年11月時点)で、右サイドハーフとして出場していますがウイングや左右のサイドハーフなどでもプレー経験があります。
クイーンズパーク・レンジャーズは4-2-3-1を採用していて、白色の場所が斉藤光毅選手のポジションです。
斉藤光毅のプレースタイルに怪我の影響はある?
斉藤光毅選手は、2023年9月に右のハムストリングを負傷、10月に手術を受けています。
この怪我により、復帰までの長期離脱が避けられない状況となり、スパルタ・ロッテルダムにとっても攻撃の軸を失う厳しいシーズン序盤を強いられました。
負傷前の活躍
負傷前、斉藤光毅選手はスパルタ・ロッテルダムの左サイドアタッカーとして攻撃の起点を担い、鋭いドリブルと視野の広さでチームの重要な選手として活躍していました。
攻撃面での貢献はもちろん、守備の局面でもハードワークを惜しまない姿勢でチームを支えていました。
復帰後の影響
約5カ月にわたるリハビリを経て、2024年2月18日のエクセルシオール戦で復帰。
復帰戦でフル出場を果たし、1アシストを記録する見事なパフォーマンスを見せました。
この試合での活躍は、斉藤選手が怪我から完全復調したことを証明し、チームへの再貢献の期待が高まりました。
2024年7月に開催されたパリ五輪では、背番号10を背負い4試合中3試合にスタメン出場し2アシストの活躍でした。
これらのことから怪我がプレースタイルに及ぼす影響は限りなく”無い”に等しいと言えます。
まとめ
斉藤光毅選手は、イングランド2部のQPR(クイーンズパーク・レンジャーズ)に所属する22歳です。
今回は独自の視点から斉藤選手のプレースタイルを評価していきました。
ドリブル技術やサッカーIQの高さが際立っていますが、フィジカル面や守備に関してはまだ成長途中。
これからの成長次第では日本代表として活躍する未来も十分あり得ると思います。
斉藤光毅選手の”これからの活躍”から目が離せませんね。
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