小川航基(おがわ こうき)選手は、高校ナンバーワンストライカーと呼ばれ、各世代別代表にも選出されてきた”生粋のストライカー”です。
近年、日本代表ではアタッカーによる得点は増えたものの、ストライカーによる得点力不足が課題と言われています。
そこで今回は日本代表ナンバーワンストライカーを目指す「小川航基選手のプレースタイルを評価・解説」していこうと思います。
- 小川航基のプレースタイル
- 小川航基のポジション
- 小川航基のプロフィール
- 小川航基の経歴
- 小川航基のキャリア成績
小川航基のプレースタイル【評価・解説】
小川航基選手のプレースタイルを独自に評価しています。
各項目を5段階で評価し、選手の強みや課題を明確にしてデータや数値に頼らず直感的にプレーの特徴を理解できる内容になっています。
小川航基の特徴と得意なプレー
特徴
・身長186cm、体重78kgの恵まれた体格を活かした空中戦の強さ、ポストプレーで起点になる。
・洞察力とスペースを見極める能力に優れ、ペナルティーエリア内での得点感覚が特徴。
得意なプレー
「ゴール前での動きだし」で、DFの視線がボールに集中するタイミングを見計らい、視界から外れる動きだしでフリーになる瞬間を創出するプレーを得意としています。
テクニック
テクニックの評価は『4』としました。
小川航基選手は動き出しのタイミングや相手の視界から外れる動きだしの”工夫”が特徴だと言えます。
ペナルティーエリア内で細かくポジションを変える動きではなく、DFの視線がボールに集中するタイミングでシンプルに背後をとる技術に優れている印象。
小川選手と同じNECナイメヘンに所属する佐野航大選手は「味方からするとわかりやすく、パスを出せると思わせる動きだし」と評価しています。
また、ペナルティーエリア内でのシュート技術が抜群に上手く「右足・左足・頭」で満遍なくシュートを打つことができるのも特徴ですが、ドリブルでの仕掛けや相手を抜きさる技術はまだ成長途中といったところ。
相手DFの隙をつく動きだしとシュート技術は”生粋のストライカー”である所以と言えますが、ドリブルテクニックは平均的なのでこの技術がさらに向上すれば日本代表の大きな得点源になれる逸材だと思います。
フィジカル
フィジカル面は文句なしの『5』と評価しました。
身長186cm、体重78kgの恵まれた体格で、海外の選手にも負けない空中戦の強さや、体を張ったポストプレーでチームに貢献しています。
がっしりした体格ですが動きは軽く、攻守にわたり走れるスタミナもあります。
ですが、スピードはそこまで速くないので動き出しのタイミングやポジショニングで補っているように思います。
しかし、ペナルティーエリア内で小川選手のフィジカルの強さは大きな武器と言えるため評価『5』としました。
守備意識とディフェンス力
守備に関する評価は『3』としました。
プレスの起点としての動きや強度はまだまだ足りない印象。
ディフェンス力に関しては、日本代表の前田大然選手と同じくらいのプレッシャーのかけ方やディフェンス強度を小川選手が体現できれば、さらなるステップアップも可能だと思います。
守備意識が低いわけではないですが、ディフェンス力に課題があるため評価は『3』としました。
戦術理解度
戦術理解度は『5』と評価しました。
小川航基選手は、所属するNECナイメヘンから「ゴール前に専念してほしい」と要求されるほどゴール前でのプレーに対する評価が高いです。
ペナルティーエリア内で動き出すタイミングや、パスを受けやすいスペースに走り込む能力はチームでもズバ抜けていると思います。
狭いスペースでの一瞬の判断力や組織的な連携も高いレベルでこなしていると思います。
攻守の切替、高い洞察力や空間把握能力でゴール前のチャンスを逃さず、チームの要求に結果で応えることができているため評価は『5』とします。
メンタルとリーダーシップ
メンタルの強さも評価『5』とします。
小川航基選手は、ジュビロ磐田時代に思うように結果を出せず痛烈な批判を浴びても、それを成長の糧として受け止め、どんな困難も乗り超えてきたメンタルの強さがあります。
さらに、NECナイメヘンに移籍してから2本のPKを決めています。
この2本のPKは自ら獲得したものではなく、キッカーを任されたのはチームからの信頼とメンタルの強さを評価されているからと言えますね。
決めたシュートもゴールど真ん中とメンタルの強さを物語っていますが、小川選手のメンタルの強さは過去の経験が大きいと思います。
高校3年生で出場した第94回全国高等学校サッカー選手権大会の3回戦、ハットトリックがかかったPKを外し、同点に追いつかれて延長線でも決着がつかずPK戦へもつれ込みました。
5人目のキッカーとして登場した小川選手でしたが、蹴ったボールがネットを揺らすことはなくこの試合で2本のPKを外し3回戦敗退。
その後のプロキャリアでは13回PKのキッカーを任され決定率100%を維持しており、過去の経験があったからこそ大事な場面で落ちついてゴールを決めることができるのではないでしょうか。
期待値
今までの評価を踏まえて期待値は『5』としました。
小川航基選手は、相手の視界から外れるタイミングで動きだすセンスと、ペナルティーエリア内での得点感覚に優れる生粋のストライカー。
身長186cm、体重78kgの恵まれた体格で、海外の選手にも負けない空中戦の強さがあり、ポストプレーでも貢献できます。
今が小川選手にとって”覚醒”とも言える活躍をしていて、間違いなく2026年のW杯メンバーに名を連ねることができる逸材だと思います。
世界の大舞台で日本が優勝するためには、海外の選手とわたりあえるフィジカルとメンタルの強さは欠かせないと思うので、小川航基選手が活躍することを期待して評価は『5』とします。
小川航基のポジション
田中航基選手は、CF(センターフォワード)のポジションでプレーしています。
主に1トップで起用されることが多いですが、2トップでの起用もあります。
NECナイメヘンでは4-2-3-1のフォーメーションを採用していて、白色の場所が小川航基選手のポジションです。4-2-3-1の「1」に当たる場所ですね。
小川航基のプロフィールと経歴
- 名前:小川 航基(おがわ こうき)
- 生年月日:1997年8月8日(27歳)
- 出身地:神奈川県横浜市都筑区
- 身長:186cm
- 体重:78kg
- 背番号:18
- 利き足:右足
※2024年11月時点
小川航基選手の経歴は以下の通りです。
・3歳年上の兄の影響で幼稚園でサッカーを始める。
・小学生時代は横浜港北SCでプレー。
・高学年になると週3回スクールにも通う。
・中学生時代は大豆戸SCでプレー。
・高校生時代は名門・桐光学園高等学校でプレー。
・1年生で第92回全国高等学校サッカー選手権大会に出場、2試合に出場したが無得点。
・3年生で第94回全国高等学校サッカー選手権大会に出場。
・高校ナンバーワンストライカーとして注目されるが、3回戦で敗退。
・4得点で得点ランキング2位タイ。
・U-18日本代表にも招集。
・4月6日にヴァンフォーレ甲府戦でプロデビュー。
・U-19日本代表の試合もあり、リーグ戦の出場はなし。
・4月26日、ルヴァンカップ第3節のFC東京戦で初得点含む最年少ハットトリック達成。
・5月のU-20日本代表の試合で、左膝の前十字靱帯断裂および半月板損傷でシーズン5試合無得点。
・4月4日、ルヴァンカップ第3節もヴァンフォーレ甲府戦で329日ぶりに復帰。
・11月3日、サンフレッチェ広島戦でJリーグ初得点。
・7月14日、期限付き移籍を発表。
・7月21日、第23節のFC琉球戦で移籍後初ゴールを決め、24節、25節でも1得点ずつ決めて3試合連続ゴール。
・17試合7得点の活躍。
・1月4日、水戸ホーリーホック→ジュビロ磐田に期限付き移籍から復帰を発表。
・32試合9得点
・2021年シーズンはJ2得点王のルキアン選手からポジションを奪えずベンチ外もしばしば。
・2月19日の開幕戦で移籍後初得点。
・シーズン2回の5試合連続得点など41試合26得点の活躍。
・J2得点王、MVP、ベストイレブンの3冠達成。
・1年でJ1昇格に貢献。
・7月までの15試合で6得点。
・7月にNECナイメヘンに移籍。
・8月13日、リーグ開幕戦で移籍後初得点。
・32試合に出場し11得点、シーズン終了後に完全移籍。
・エールディヴィジ、14試合5得点。(12月13日時点)
小川航基のキャリア成績
小川航基選手のキャリア成績をまとめました。(2024年11月6日時点)
リーグ | 試合 | ゴール | アシスト |
J2リーグ | 114 | 43 | 4 |
J1リーグ | 38 | 7 | 0 |
エールディヴィジ | 42 | 15 | 2 |
天皇杯 | 3 | 4 | 0 |
AFC アジア杯 | 2 | 1 | 0 |
ルヴァンカップ | 14 | 4 | 0 |
KNVBカップ | 6 | 6 | 0 |
合計 | 219 | 80 | 6 |
まとめ
小川航基選手は、神奈川県横浜市都筑区出身のプロサッカー選手で、現在はオランダ1部のNECナイメヘンに所属。
身長186cm、体重78kgの体格を生かした空中戦の強さ、DFの視線がボールに集中するタイミングを見計らい、視界から外れる動きでフリーになる瞬間を創出するプレーが得意なFWです。
今回は独自の視点で小川選手を評価させていただきましたが、まさに今が”覚醒”の時。
日本代表では途中出場が多いですが、少ない時間で結果を出せる安定した得点力が魅力なストライカー。
間違いなく今後の日本代表に欠かせない選手になるでしょう。
今後も”小川航基選手の活躍”から目が離せませんね。
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