田中碧選手は、リーズ・ユナイテッドに所属しボランチのポジションでプレーしています。
現在所属するリーズ・ユナイテッドでも、サッカーIQの高さや守備能力を評価されていますが、そんな田中選手に課題はあるのか知りたい方もいると思います。
そこで今回は、田中碧のプレースタイルの特徴と課題、プレースタイルを築き上げた経歴について見ていきたいと思います!
田中碧のプレースタイルの特徴
田中碧選手のプレースタイルの特徴は、
- 無駄のないプレー
- 危機察知能力が高い
- 球際に強い
- 強烈なミドルシュート
- 驚異的なサッカーIQの高さ
などがあります。
ポジションと、それぞれの特徴について順番に見ていきましょう!
ポジション
田中碧選手は、ボランチとしてプレーしています。
リーズ・ユナイテッドでは、主に4-2-3-1のフォーメーションを採用していて、白色の場所が田中碧選手のポジションです。
無駄のないプレー
田中碧選手のプレーは、ボールを持つ瞬間から次のアクションまでの一連の動作が、無駄なタッチや時間を極力削ぎ落とした形で行われる点にあります。
視野の広さと瞬時の判断力により、プレッシャーを受けても最適な選択肢を見出し、それを確実に実行するスキルを備えています。
パス一つにしても、力加減や軌道が常に意図的であり、受け手が次の動きをスムーズに行えるよう配慮されているのが特徴。
さらに、ボールのない局面でもポジショニングが優れ、守備では相手の攻撃を予測して先手を打つ動きを見せる。
危機察知能力が高い
危機察知能力が高いと評される理由は、試合全体を俯瞰する視点と、状況を瞬時に分析する力にあるでしょう。
彼は常にボールだけでなく、相手の動きやスペースの変化にも目を配り、守備の局面で特にその才能が際立つ。
相手の攻撃がどのように展開されるかを一歩先んじて予測し、守備ラインを整えたり、適切な位置に移動することで致命的なピンチを未然に防ぐプレーを頻繁に見せています。
また、相手の意図を読むだけでなく、守備時のデュエルやインターセプトでも的確なタイミングで介入するため、単なる「読みの良さ」を超えた実効性を持っています。
さらに、彼の危機察知能力は守備だけでなく攻撃面にも生かされており、相手が崩れた瞬間を捉えて速やかにカウンターの起点を作る場面も目立ちます。
球際に強い
球際に強いと評される背景には、技術とフィジカル、そしてメンタルのバランスの良さがあります。
彼は接触プレーやデュエルの場面で、単に力任せに挑むのではなく、タイミングや体の使い方を巧みにコントロールすることで優位性を保つでしょう。
例えば、ボールへのアプローチでは、相手の重心を読みながら最短距離で足を出し、ファウルにならない絶妙なタックルを繰り出せます。
また、体格で勝る相手に対しても、体をしっかり入れてポジションを確保し、簡単に押し負けない強さを発揮します。
相手にとってはプレッシャーの強い存在でありながら、自らは余計なファウルや焦りを見せず、試合の流れを壊さないクリーンなプレーができるのも魅力。
強烈なミドルシュート
田中碧選手のミドルシュートは、単に力任せではなく、正確なフォームと足の振り抜きから生まれるスピードと軌道の美しさが特徴。
ボールをしっかりと捉えるインパクトの技術はもちろん、シュートモーションに入るまでの速さと滑らかさも、相手守備陣にプレッシャーを与える要因となっています。
さらに、彼はシュートコースの選択にも優れ、キーパーが触れられない隅を狙ったり、ディフェンダーのブラインドを利用するなど、戦術的な意図が込められているのが分かります。
田中選手のミドルシュートは、個人技で試合の均衡を破る武器であり、チームにとって頼もしい決定力の一つといえるでしょう。
驚異的なサッカーIQの高さ
驚異的なサッカーIQの高さは、単なる戦術理解を超えた試合全体への洞察力と即時の適応力に裏打ちされているといえるでしょう。
彼はピッチ上での状況を瞬時に把握し、最適な判断を下す能力に長けており、プレーの一つひとつに明確な意図が感じられます。
プレッシャーの中でも冷静さを失わず、複数の選択肢の中から最もリスクとリターンを天秤にかけたプレーを選べる点が際立ちます。
特にビルドアップ時には、相手のプレスを回避するための精緻なパスや、守備の意識を逆手に取ったスペース活用が光る。
田中選手の高いサッカーIQは、彼自身のプレーに安定感と鋭さをもたらすだけでなく、チーム全体に戦術的な優位性をもたらしている。
田中碧のプレースタイルの課題
田中碧選手のプレースタイルの課題は、
- 得点力の安定性
- スピード面での限界
- 空中戦の強化
があると思います。
それぞれについて見ていきましょう。
得点力の安定性
田中選手はミドルシュートなどで決定的な場面を作る能力があるものの、ゴール数自体は目立って多くありません。
プレーメーカーとしての役割が大きいため得点が求められる場面は限られるが、決定的な得点機会での冷静さやフィニッシュ精度をもう一段階高めることで、攻撃面での脅威をさらに増すことができるでしょう。
スピード面での限界
瞬間的な判断力でスピード不足を補っているものの、純粋なトップスピードや加速力は平均的で、特に高強度のカウンター局面や速いウィンガーとのマッチアップでは課題が浮き彫りになることがあります。
この点を改善するためには、さらなるフィジカル強化やスプリント力の向上が求められます。
空中戦の強化
中盤の選手として高さを求められることは少ないが、セットプレーやロングボールの展開で競り合いに勝つ場面を増やすことができれば、彼の総合力をさらに引き上げることが可能でしょう。
リーズ・ユナイテッドでは空中戦の勝率77.8%(2024/11/17時点)と、リーグトップクラスの成績ですが、さらに高いレベルの試合では上手くいかないことも考えられます。
ポジショニングやタイミングの改善もこの課題克服には有効といえます。
田中碧のプレースタイル【能力評価】
田中碧:10の能力に対する短評評価と採点
❶ドリブル『75点』
細かいボールタッチと正確なコントロールで密集地帯を抜け出す能力があるが、スピードを活かした突破型ではない。
タイミングを重視した冷静なドリブルが特徴的。
❷スピード『70点』
瞬発力やトップスピードは突出していないが、動き出しの判断が早いため、プレースピードを感じさせるプレーが多い。
❸パス『90点』
長短を問わず、精度と視野の広さに裏打ちされたパスは一級品。
テンポをコントロールし、攻撃の起点となる重要なスキル。
❹テクニック『85点』
ボールコントロール、タックル、シュートなど全般的に技術が高い。
特に狭いスペースでの正確なプレーが光る。
❺フィジカル『80点』
接触プレーでの強さや競り合いの勝率が高く、体格の良い選手にも引けを取らない。
ただし、スピード系フィジカルはやや平凡。
❻攻撃力『78点』
シュートレンジの広さや正確なミドルシュートが武器。
ただ、ゴール前での得点力を更に高めれば、さらに脅威となる。
❼守備力『88点』
ポジショニングの良さと球際の強さ、プレスを仕掛けるタイミングの巧みさが秀逸。
守備でも常に貢献度が高い。
❽空中戦『78点』
身長は平均的で空中戦の武器は少ないが、ポジショニングとタイミングでカバー。
現在所属するリーズ・ユナイテッドでは空中戦の勝率77.8%(2024/11/17時点)と、リーグトップクラスの成績を収めていますが、よりレベルの高い試合で同じことができればさらに評価は上がる。
❾サッカーIQ『95点』
驚異的な試合分析能力と瞬時の判断力が際立つ。
戦術理解とその実行力はトップレベル。
➓メンタル『92点』
試合中の冷静さ、集中力、そして困難な状況でも前向きに戦う精神力が非常に高い。
チームを引っ張る存在感がある。
田中碧のプレースタイルを築き上げた経歴
主な所属チームは、
- さぎぬまSC
- 川崎フロンターレU-12
- 川崎フロンターレU-15
- 川崎フロンターレU-18
- 川崎フロンターレ
- デュッセルドルフ
- リーズ・ユナイテッド
などがあります。
小学生〜高校生時代
小学3年生になるまで、さぎぬまSC(さぎぬまサッカークラブ)でプレーしています。
1979年に創立された神奈川県川崎市宮前区を拠点とする伝統ある少年サッカークラブです。
ボールコントロールなどの基本技術を大切にし、初心者から上級者まで、それぞれのレベルに応じた指導を行っているそうです。
関東大会ベスト8、県大会準優勝2回、川崎市U-12公式戦7連覇、U-11公式戦9連覇など、数々の優秀な成績を収めているチームで、権田修一、板倉滉、三苫薫選手も所属していました。
小学3年生で、川崎フロンターレの下部組織に入団します。
その後、中学・高校と川崎フロンターレU-15・U-18でサッカーを学んでいます。
高校生の時には、世代別の日本代表にも選ばれ、3年生でユースからトップチームへの昇格が決まります。
川崎フロンターレ
2017年にトップチームでプレーしています。
川崎の特徴は、ポゼッションを軸にした攻撃的かつ組織的なサッカーであり、細かいパスワークを通じて試合を支配するスタイルが基本と言えます。
この環境は、田中選手の優れたパスセンスと戦術理解を一層磨き上げ、彼が試合のテンポをコントロールし、中盤でプレーメーカーとして機能する能力を伸ばす場となったでしょう。
特に、2020年のJリーグ優勝時には、チームの要として攻守にわたり大きな貢献を果たし、精神面での成長も顕著だったといえます。
川崎フロンターレ | ||
年 | 試合数 | 得点 |
2021 | 20 | 1 |
2020 | 31 | 5 |
2019 | 24 | 1 |
2018 | 4 | 1 |
2017 | 0 | 0 |
デュッセルドルフ(ドイツ2部)
2022年、ドイツのフォルトゥナ・デュッセルドルフに移籍。
ブンデスリーガ2部という舞台では、より高いフィジカルとスピード感あふれるプレーを必要としました。
田中選手はこの新たな挑戦の中で、自らのフィジカルコンディションを強化し、守備でのデュエルやプレッシャー下でのプレーに対応する術を得増した。
さらに、国際舞台での経験は、彼のサッカーIQをさらに高め、欧州特有の戦術的アプローチにも適応。
彼のミドルシュートやゲームメイク能力はこの移籍後さらに磨かれたものとして評価されています。
デュッセルドルフ | ||
年 | 試合数 | 得点 |
2022-23 | 22 | 1 |
2021-22 | 29 | 1 |
リーズ・ユナイテッド(英国2部)
2024年8月30日にイングランド2部のリーズ・ユナイテッドへ完全移籍。
加入直後から中盤の主力として活躍し、10月にはクラブの月間最優秀選手に選出されました。
11月17日時点で、パス成功率は91.5%、空中戦の勝率は77.8%と、リーグトップクラスの成績を収めています。
移籍してまだ3ヶ月ほどですが、これらの活躍により、プレミアリーグへのステップアップを望む声が現地で上がるほど、チームやファンからの信頼を得ています。
リーズ・ユナイテッド | ||
年 | 試合数 | 得点 |
2024-25 (12月13日時点) | 17 | 0 |
日本代表
田中碧選手は、2019年6月のトゥーロン国際大会でU-22日本代表として準優勝に貢献し、大会ベストイレブンに選出されました。
同年12月にはA代表デビューを果たし、2021年の東京オリンピックでは全6試合に先発出場。
2022年のカタールW杯では、グループリーグ第3戦のスペイン戦で決勝ゴールを決め、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれました。
2023年10月のカナダ戦では2得点を挙げるなど、日本代表として継続的に活躍しています。
日本代表 | ||
年 | 試合数 | 得点 |
2019-24 | 30 | 8 |
まとめ
田中碧選手は、現在、英国2部のリーズ ユナイテッドに所属しプレーしています。
- 無駄のないプレー
- 危機察知能力が高い
- 球際に強い
- 強烈なミドルシュート
- 驚異的なサッカーIQの高さ
などの特徴があり、驚異的なサッカーIQの高さで中盤を支配しています。
得点力などの課題もありますが、中盤での田中選手のプレーには安心感があり、日本代表でも他の選手にはない持ち味があります。
これからの活躍にも期待していきましょう!
コメント