2024年10月5日、ワールドカップ最終予選(3次予選)に臨む日本代表メンバーが発表され、関根大輝(せきね ひろき)選手が初選出されました。
そこで今回は「関根大輝選手の経歴やプレースタイル、日本代表になるまでの3つの分岐点」についてご紹介します!
- 関根大輝のプレースタイル
- 関根大輝のポジション
- 関根大輝の経歴
- 関根大輝が日本代表になるまでの3つの分岐点
関根大輝のプレースタイル
プレーの特徴として、
- 187cmの長身を活かした空中戦の強さ
- サッカーIQの高さ
- 積極的な攻撃参加と高速クロス
- 複数のポジションをこなせる
などがあります。
187cmを活かした空中戦
SBは比較的サイズが小さい選手が多く、187cmの高さは攻撃と守備の両面で大きなアドバンテージがあります。
関根大輝選手は、2024年3月に行われたU-23ウクライナ代表との国際親善試合でも、CK(コーナーキック)から打点の高いヘディングシュートを放つシーンがありました。
惜しくもクロスバーに阻まれましたが、ファーサイドで待っていた佐藤恵允(さとう けいん)選手が押し込み先制点となりました。
守備面では、サイドチェンジや背後を狙うロングボールに対して”1対1の空中戦を制す”ことで相手に起点をつくらせません。
サッカーIQの高さ
関根大輝選手は、試合の中で攻守の切り替えを瞬時に把握できる状況判断能力と、相手と味方の位置関係を把握し最適なポジションをとれるポジショニング能力に優れています!
AFC U-23アジアカップ・グループリーグ初戦の中国戦では、山本理仁(やまもと りひと)選手からパスを受けるつもりで内側に走り込んだ関根選手でしたが、山本選手は外にいる山田楓喜(やまだ ふうき)選手へのパスを選択。
関根選手は、動きを止めずに瞬時にニアの深い位置へ走り込み山田選手からパスを受けると、相手DFは関根選手をマーク。
すぐさまフリーになった山田選手へリターンすると、山田選手が落ち着いてクロスをあげられたことで松木玖生(まつき くりゅう)選手のゴールが生まれました。
これは関根大輝選手の状況判断の速さ、相手と味方の位置関係を把握したポジションの取り方が際立ったシーンだったと言えます。
積極的な攻撃参加と高速クロス
関根大輝選手は積極的な攻撃参加からの高速クロスに定評があります。
長身でありながらスピードもあり、オーバーラップからのクロスは関根選手の代名詞と言えるでしょう。
静岡学園高校出身で、足元の技術も高くクロスだけではなくドリブルやパスも高いレベルでこなせる万能型の選手です。
プレースタイルや体格が似ていることから、元日本代表の右SB・酒井宏樹(さかい ひろき)選手の役割を担う選手として「ポスト酒井」とも言われています。
名前も同じ「ひろき」で
イメージしやすいですよね。
ユーティリティプレーヤー
関根大輝選手はSBに限らず、CBやWB(ウイングバック)としてもプレーできるユーティリティ性を持っています。
右SBとして活躍していますが、実は中学から大学1年まではCBでプレーしていたためポジション歴はCBの方が長いです。
AFC U-23アジアカップ・グループリーグ初戦の中国戦、前半開始16分にレッドカードで退場したCBの西尾隆矢(にしお りゅうや)選手に代わり約5分間ですが関根選手はCBでプレーしています。
まだ試合が始まったばかりで控えのCBがアップできていない、残り10人で約70分戦わなければならない状況で冷静に対応できたのは、幅広いポジション適応力があり、チーム状況に応じて最適な配置で仕事ができる彼の強みと言えるでしょう。
複数のポジションができる選手をユーティリティプレーヤーと言うよ。
関根大輝のポジション
関根大輝選手は、右SB(サイドバック)のポジションでプレーしています。
柏レイソルは4-4-2のフォーメーションを採用していて、白色の場所が関根大輝選手がプレーするポジションです。
関根大輝が日本代表になるまでの3つの分岐点
突然のポジション転向
静岡学園時代は大型CBとして注目されていましたが、拓殖大学に進学し1年生の時に行われた紅白戦で、本来のポジションであるCBではなく右SBでプレーすることになりました。
プレーしてみると違和感もなく、積極的に攻撃に行けて楽しいと感じたそうです。
もともと攻撃参加が得意な選手で右SBにコンバートしてから一気に才能を開花させました。
このポジション転向は関根選手にとって”大きな転機”と言えますね。
1年前倒しでプロデビュー
関根大輝選手は拓殖大学商学部の4年生で現役の大学生Jリーガーです。
柏レイソルへの入団は大学を卒業する2025年シーズンからの予定でしたが、入団を1年早め2024年シーズンからプロとして活動しています。
入団を1年早めた理由はパリ五輪を目指すため、Jリーグの高いレベルでコンスタントにプレーすることで目標に近づけるという考えがあったようです。
プロデビューしてからは、右SBでレギュラーの座を勝ち取り、パリ五輪最終予選も兼ねるAFC U-23アジアカップの代表メンバーにも選ばれました。
プロデビューを早め高いレベルでプレーしてきたことが、日本代表への第一歩となったのではないでしょうか。
AFC U-23 アジアカップでの活躍
関根大輝選手は右SBとして5試合にフル出場し、チームの優勝に大きく貢献しました。
特に注目を集めたのは準々決勝・開催国であるカタールとの一戦です。
延長戦までもつれた試合でしたが、サイドハーフの山田楓喜選手と連携し右サイドから攻撃を展開”高速クロス”で何度もチャンスを演出しSNSでは、関根のクロスがトレンド入りするほど注目を集めました。
また延長戦でもオーバーラップから攻撃に参加したりと豊富な運動量で攻守にわたって貢献、この活躍に同じチームメイトであるGKの小久保玲央(こくぼ れお)ブライアン選手も、
と称賛しています。
187cmの長身でありながら攻守にわたって走り続ける豊富な運動量、技術やスピードも兼ね備えるSBは”日本代表にとって欠かせない選手”になるのではないでしょうか。
関根大輝の経歴
- 名前:関根 大輝(せきね ひろき)
- 生年月日:2002年8月11日(22歳)
- 出身地:静岡県静岡市駿河区
- 身長:187cm
- 体重:82kg
- 背番号:32(柏レイソル)、4(U-23)
- 利き足:右足
関根大輝選手の経歴は以下の通りです。
・気づいたらボールを蹴っていた。
・東源台小学校に通いながら、地元にある東源台FCでサッカーを学ぶ。
・ポジションはFW(フォワード)で、点取り屋
・足元にこだわり、コーンドリブルやスラロームリフティングを続けていた。
・恵まれた体格で、中学校ではCB(センターバック)としてプレー。
・ポジションにこだわらず足元の技術を磨き続ける。
・2年生:全国高等学校サッカー選手権大会で優勝する。
・3年生:キャプテンに抜擢、187cmの大型CBとして注目。
・1年生の後期:CB→右SB(サイドバック)へポジション転向。
・2年生:全日本大学選抜に選出されるがデンソーカップでの出場はなし。
・5月17日:J1柏レイソルの特別指定選手に登録される
・5月24日:ルヴァンカップの鹿島アントラーズ戦でJリーグデビュー。
・U-22日本代表に選出。
・2024年シーズンから大学在学中(4年生)にプロデビュー。
・U-23日本代表としてAFC U-23アジアカップに出場し優勝。
・パリ五輪出場権を獲得。
・右SBとして5試合にフル出場し評価を高める。
・3試合にフル出場したが、準々決勝でスペインに3対0で敗戦。
・パリ五輪から2ヶ月後の10月5日、日本代表初選出。
・2024-25シーズン、31試合0ゴール0アシスト
静岡学園中学・高等学校
関根大輝選手は中学・高校を技巧派軍団「静岡学園」でプレー。
高校2年生の時に全国高等学校サッカー選手権大会で優勝しましたが、関根選手の出場時間はわずか”1分”でした。
2年生で試合に出るだけでもすごいことですが、出場時間が短く活躍できなかったのは優勝した嬉しさの反面、悔しい気持ちもあったかもしれませんね。
高校3年生になってキャプテンに抜擢、187cmの大型CBとして注目を集めますが全国高校サッカー選手権静岡県大会でベスト4、2年連続の全国制覇とはなりませんでした。
拓殖大学(商学部)
拓殖大学サッカー部に入部、1年生の後期に紅白戦でCB→右SBに突然のコンバート。
右SBで頭角をあらわすと、2年生で全日本大学選抜に選出されデンソーカップで全韓國大学選抜と対戦。
5対1で全日本大学選抜が勝利したが、関根大輝選手の出場はなかった。
全日本大学選抜に選ばれた選手はほとんどが3年生と4年生だったため、2年生での選出は誇っていいものだと思いますが関根選手としては試合に出て活躍したかったでしょうね。
U-22日本代表にも選出され、中国・杭州で行われるアジア競技大会の決勝戦でイ・ガンイン率いる韓国と対戦、後半から出場するも1対2で敗れ準優勝。
試合には出ることができましたが惜しくも敗戦、ですがこの経験が関根選手をさらに成長させたと思います。
※2022年開催の予定だったが新型コロナウイルスの影響で2023年の開催となった
まとめ
関根大輝選手は、静岡県静岡市出身のプロサッカー選手で、現在はJリーグ・柏レイソルに所属する右SB。
187cmの長身で空中戦や高速クロスが得意、状況判断の速さやポジショニングの良さがあり、SB以外もこなせる万能型DFです。
10月の日本代表戦では出場機会はありませんでしたが、11月にはインドネシアと中国とのアウェー戦を控えているので、日本代表で活躍する関根大輝選手を見てみたいですね。
今後も”関根大輝選手を応援”していきましょう!
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